ヒフデュラ®︎の自己注射ガイド

ヒフデュラ®︎の自己注射を行う際には、以下のガイドを確認の上、実施してください

ヒフデュラ®︎は、主治医の判断のもと病院内での投与のほか、ご自宅などでの自己注射も検討いただけるお薬です。

自己注射ガイド動画(補助具を使用しない場合)

ヒフデュラ®︎配合皮下注を適切かつ安全に自己注射するための手順とポイントを解説していますので是非ご視聴ください。

ヒフデュラ®︎の自己注射(補助具を使用しない場合)ガイド

この自己注射ガイドをよくお読みいただき、少しでもわからないことや不安なことがありましたら、主治医もしくは看護師、薬剤師にご相談ください。

  • お薬の注射方法に関しては、主治医の指導にしたがってください。
  • お薬の使用により体調の変化や気になる症状があらわれた場合には、速やかに主治医に連絡してください。
  • お薬に不具合がある場合には、速やかに医療機関に連絡してください。
  • お薬の廃棄方法に関しては、医療機関の指示にしたがってください。

お薬の保管

お薬(ヒフデュラ®︎)は冷蔵庫(2~8℃)で箱(遮光)のまま保管してください。

持ち帰り方

  • お薬(ヒフデュラ®︎)をご自宅に持ち帰る際など、外で持ち運ぶ場合には、温度管理のため、保冷バッグをご使用ください。
  • ご自宅などに持ち帰られた後は速やかに冷蔵庫(2~8℃)で保管してください。

ご自宅などでの保管

  • 冷蔵庫内で凍結を避けて保管してください。
  • 遮光のため、箱に入れたまま保管してください。
  • 冷蔵庫内のお子さまの手が届かない場所に保管し、使用するまで取り出さないでください。

注射の準備(注射に必要な物品の用意)

注射に必要な以下の物品がそろっているか確認してください。

医療機関から必ず提供されるもの

  • ヒフデュラ®配合皮下注バイアル
  • バイアルアダプタ
  • 注射筒
  • 注射針
  • アルコール綿

医療機関から任意で提供されるもの

  • 廃棄ボックス

※廃棄物は、医療機関の指示にしたがって廃棄してください。

  • 準備マット
  • 絆創膏

必要に応じてご自身で用意していただくもの

  • ガーゼ
  • タイマー

1

箱のまま冷蔵庫から取り出し、投与前15分以上かけて室温に戻してから、バイアルを箱から取り出し外観を確認してください。

バイアルを箱から取り出し、左に記載したチェックポイントを確認します。
バイアルは長時間室温で放置しないようにしてください。

2

環境を整え、石けんなどで手を洗い、注射に必要な物品を並べます。

・ 作業する場所は明るく平らな場所を選んでください。
・ 作業する場所を清潔にしてください。

注射の準備(注射筒への充填)

1

バイアルを準備する

バイアルのキャップをはずし、ゴム栓をアルコール綿で消毒し、自然に乾燥させます。

2

バイアルアダプタを取りつける

バイアルアダプタをバイアルに取りつけます。

・バイアルのゴム栓にまっすぐに刺してください。斜めに刺すと針で削り取られたゴム片が薬液に混入することがあります。

3

注射筒を取りつける

バイアルアダプタに注射筒を取りつけます(時計回り)。

4

薬液を注射筒に移す

バイアルを上に注射筒を下にし、プランジャーをゆっくり下に引き、薬液の全量を注射筒に移します。

・ヒフデュラ®配合皮下注専用バイアルアダプタはエアフィルタ付きです。薬液吸引前の空気の注入は不要です。
・気泡や泡立ちを防ぐために、プランジャーはゆっくり引いてください。

5

注射筒内の気泡を取り除く

注射筒内に大きな気泡がないことを確認します(多少、小さな気泡が残っていても問題ありません)。

・大きな気泡がある場合、注射筒を指で軽くたたいてできるだけ気泡を上部に移動させ、プランジャーをゆっくり押して気泡を注射筒からバイアルに押し出してください。

6

薬液量を6.0mL程度に調整する

プランジャー上部のゴム製リングの端が、6.0mL(注射筒の目盛り)程度になるまでプランジャーを押し進めます。

7

注射筒を取りはずす

注射筒を下にして、バイアルアダプタから取りはずします(時計回り)。

8

バイアルアダプタとバイアルを廃棄する

バイアルアダプタとバイアルはそのまま廃棄ボックスなどに廃棄します。

9

注射針を取りつける

注射筒内に異物がないことを確認後、注射針を注射筒の先端に取りつけます。

・注射筒内に異物がある場合は、速やかに医療機関に連絡してください。

10

薬液を5.6mLに調整する

ゆっくりとプランジャーを押して、気泡を注射針の針先から押し出し、針の先端まで薬液を移動させます。次に、プランジャー上部のゴム製リングの端が、5.6mL(注射筒の目盛り)に一致するまでプランジャーを押し進めます。

・注射筒の目盛りを厳密に5.6mLに一致させる必要はありませんが、5.6mLより少なくならないように注意してください。

11

注射の準備が完了となる

注射の準備ができました。

・この状態で長時間放置せず、速やかに注射操作に進んでください。

補足事項

注射筒や注射針の開封方法

一般的な注射筒や注射針のパッケージはブリスター包装の開封口から開封、またはリボンパック包装の切れ込みから開封します。

注射部位の決定

注意点

 前回とは違う部位に注射してください。
 赤みのある部位、傷や傷あと、あざ、痛みを感じる部位、硬い部位、ほくろのある部位などは避けてください。
 おへその周り5cm以内は避けてください。

自己注射補助具を使用しない場合

注射の仕方

1

注射部位を消毒する

注射部位をアルコール綿で消毒し、自然に乾燥させます。

・消毒した部位には注射するまで触れないでください。

2

針カバーを取りはずす

針カバーをゆっくりと引っ張ってはずします。

・針カバーをひねらないでください。

3

皮膚の「テント」を作る

利き手と反対の手で注射部位の皮膚を優しくつまみ、皮膚の「テント」を作ります。

皮膚の中に針が入る十分なスペースができるように「テント」を作ってください。

4

注射部位に針を刺す

利き手で注射筒を持ち、皮膚の「テント」の真ん中に注射針を45~90度の角度で優しく刺します。

※ 使用する注射針により刺す角度・深さが変わるため、医療機関での指導に従うようにしてください。
 皮膚をつまむ方向と針を刺す方向を直線上にすると刺しやすいです。

5

薬液を注入する

利き手でプランジャーを一定の力でゆっくり押し、通常、30~90秒かけて薬液を全量注入します。

・時間をかけて注入することで、痛みが軽減されることもあります。

6

注射部位から針を抜く

薬液を全量注入したことを確認した後に、皮膚をつまんでいた手をはなし、注射針を刺した角度と同じ角度で抜きます。

・出血がある場合は、出血が止まるまでアルコール綿、ガーゼなどで軽く押さえてください。
・注射部位に絆創膏を貼ってください。

7

注射針と注射筒を廃棄する

注射針と注射筒はそのまま廃棄ボックスなどに廃棄します。

廃棄の仕方

バイアル、バイアルアダプタ、注射針、注射筒の再利用はできません。
廃棄ボックスなどに入れたものは「医療廃棄物」ですので、医療機関の指示にしたがって廃棄してください。

バイアルとバイアルアダプタ、注射針と注射筒

廃棄ボックスなどに廃棄してください。

・注射針は針カバーをつけずに廃棄してください。
・注射針は注射筒から取りはずさずに廃棄してください。
・廃棄物は、医療機関の指示に従って廃棄してください。
・廃棄物を入れた廃棄ボックスなどは、お子さまの手が届かない場所に保管してください。

アルコール綿など

家庭ゴミとして廃棄してください。

補足事項 その他の注射筒の持ち方

注射針を刺す際の注射筒の持ち方、プランジャーの押し方、注射針を抜く際の注射筒の持ち方には、こちらの方法もあります。

・詳しくは、医療機関でのトレーニングの時に確認してください。

ご注意いただきたい症状(副作用)

ヒフデュラ®配合皮下注の投与期間中は、特に感染症およびショック、アナフィラキシーに注意してください。
以下のような症状があらわれたら、速やかに主治医にお知らせください。

感染症

  • かぜのような症状(発熱、のどの痛み、咳・痰、くしゃみ、鼻水)
  • 腹痛・下痢
  • 尿路感染
  • 皮膚のチクチクする痛み、水ぶくれを伴う赤い発疹(帯状疱疹)

ショック、アナフィラキシー

全身のかゆみ、じんま疹、のどのかゆみ、ふらつき、ドキドキする、息苦しいなどの症状がみられることがあります。

その他、以下の副作用があらわれることがあります。
体調の変化や気になる症状があらわれたら、主治医にご相談ください。

注射部位反応

注射部位が赤くなる、痛くなる、かゆくなる、発疹が出るなどの症状がみられることがあります。

頭痛
疲労
浮動性めまい
悪心、嘔吐
リンパ数減少
好中球数増加
発疹

JP-VDJCIDP-24-00073(2025年1月作成)