ヒフデュラ®︎配合皮下注シリンジ(プレフィルドシリンジ製剤)の自己注射ガイド(補助具を使用する場合)

ヒフデュラ®︎は病院や自宅で投与する皮下投与製剤です。

ヒフデュラ®︎は、主治医の判断のもと病院内での投与のほか、ご自宅などでの自己注射も検討いただけるお薬です。

ヒフデュラ®︎配合皮下注シリンジの自己注射ガイド(補助具を使用する場合)

この自己注射ガイドをよくお読みいただき、少しでもわからないことや不安なことがありましたら、主治医もしくは看護師、薬剤師にご相談ください。

  • お薬の注射方法に関しては、主治医の指導に従ってください。
  • お薬の使用により体調の変化や気になる症状があらわれた場合には、速やかに主治医に連絡してください。
  • お薬に不具合がある場合には、速やかに医療機関に連絡してください。
  • お薬の廃棄方法に関しては、医療機関の指示に従ってください。

お薬の保管(ヒフデュラ®︎配合皮下注シリンジ)

お薬(ヒフデュラ®︎)は冷蔵室(2~8℃)で外箱(遮光)のまま保管してください。

持ち帰り方

  • お薬(ヒフデュラ®)をご自宅に持ち帰る際など、外で持ち運ぶ場合には、温度管理のため、保冷バッグをご使用ください。

ご自宅などでの保管

  • ご自宅などに持ち帰られた後は、速やかに外箱のまま2~8℃の冷蔵室で凍結を避けて保管してください。
  • やむを得ず、2~8℃で保存できない場合は、外箱に入れ8℃超30℃以下で14日以内に使用してください。
  • 冷蔵室の外で保存した場合は、再び冷蔵庫に戻さないでください。
  • お子さまの手が届かない場所に保管し、使用するまで取り出さないでください。

・ 冷蔵室内に保管し、冷凍室・チルド室での保管は避けてください。

注射の準備(注射に必要な物品の用意)

注射に必要な以下の物品がそろっているか確認してください。

医療機関から必ず提供されるもの

  • ヒフデュラ®
    配合皮下注シリンジ
  • 注射針
  • アルコール綿

医療機関から任意で提供されるもの

  • 自己注射補助具
  • 廃棄ボックス
  • 準備マット
  • 絆創膏

必要に応じてご自身で用意していただくもの

  • ガーゼ
  • タイマー

薬剤投与前の注意

  • 投与前に外箱のまま冷蔵庫から取り出し、30分以上かけて室温に戻してください。
  • 室温に戻してからシリンジを外箱から取り出し、外観を確認してください。
  • シリンジは振盪しないでください。

1

ヒフデュラ®︎配合皮下注シリンジを箱から取り出し、左に記載したチェックポイントを確認します。

薬剤は長時間室温で放置しないようにしてください。

2

環境を整え、石けんなどで手を洗い、注射に必要な物品を並べます。

・ 作業する場所は明るく平らな場所を選んでください。
・ 作業する場所を清潔にしてください。

ヒフデュラ®配合皮下注シリンジ専用 自己注射補助具について

ヒフデュラ®配合皮下注シリンジ専用 自己注射補助具の梱包内容と各部名称

ヒフデュラ®配合皮下注シリンジ専用 自己注射補助具アジャスター

  • 本品はヒフデュラ®配合皮下注シリンジ専用 自己注射補助具の専用パーツです。
  • アジャスターを自己注射補助具に取りつけることで、皮下への穿刺距離を浅く調整することができます。
  • アジャスター取りつけの要否は、主治医の指示に従ってください。

アジャスターの取りつけ方

アジャスターを使用する場合はヒフデュラ®配合皮下注シリンジの取りつけ前に行います。

アジャスターを取りつけた後、以降の手順にしたがって自己注射を行ってください。

・ 詳しくは、医療機関でのトレーニングの時に確認してください。

注射部位の決定

注意点

 おへその周り5cm以内は避けてください。
 前回とは違う部位に注射してください。
 赤みのある部位、傷や傷あと、あざ、痛みを感じる部位、硬い部位、ほくろのある部位などは避けてください。

記入例

前回と同じ部位への注射を避けるため、「自己注射チェックシート」などの注射部位記入欄に注射した部位と日付を記入しておきましょう。

自己注射補助具を使用する場合

自己注射補助具の取りつけ方

1

シリンジキャップを取りはずす

シリンジ先端のシリンジキャップをつまみ、横に折り曲げて取りはずします。

・シリンジキャップは回さないでください。

2

注射針を取りつける

注射筒内に異物がないことを確認後、注射針をシリンジの先端に取りつけます。

3

気泡を取り除く

ゆっくりとプランジャーを押して、気泡を注射針の針先から押し出し、針の先端まで薬液を移動させます。

・注射筒が奥まで差し込まれた状態で装着され、しっかりと固定されていることを必ず確認してください。

自己注射補助具への取付に移ります。

※この時、針カバーはついた状態にしてください。

4

ニードルガードを解除する

ニードルガード解除ボタンを押します。ニードルガードが自己注射補助具の本体から出ている状態にしてください。

5

カバーを開く

6

シリンジを装着する

自己注射補助具の上部からヒフデュラ®配合皮下注シリンジを差し込みます。フィンガーグリップがフィンガーグリップポケットの溝におさまるように入れてください。

7

カバーを取りはずす

カバーを閉じてください。カチッと音がすると、ヒフデュラ®配合皮下注シリンジが固定されます。

自己注射補助具を使用する場合

注射の仕方

1

注射部位を消毒する

注射部位をアルコール綿で消毒し、自然に乾燥させます。

・消毒した部位には注射するまで触れないでください。

2

針カバーを取りはずす

補足事項 ①

針カバーをはずす際に、ニードルガードが本体内部に押し込まれロックされた場合、ニードルガード解除ボタンを押して、ニードルガードが自己注射補助具の本体から出ている状態にしてから次の手順に進んでください。

針カバーをゆっくりと引っ張ってはずします。

・針カバーをひねらないでください。

3

針が隠れているか確認する

ニードルガードで針が全て隠された状態であることを確認してください。

・ニードルガードが本体内部に押し込まれロックされている場合は、ニードルガード解除ボタンを押してニードルガードが自己注射補助具の本体から出ている状態にしてください。

4

補助具を持つ

カバーのツメに親指を添え、片手で自己注射補助具を持ちます。

・ ニードルガード解除ボタンの下部よりも下に手のひらや手首がかからないように注意して持ってください。
・ 投与確認窓を指でふさがないように持ってください。

5

注射部位に針を刺す

台座を皮膚に垂直に当て、ピッタリと密着させたまま注射部位に押し込み、針を刺します。ニードルガードがカチッとロックされると、正しく針が刺さっている状態です。

・ニードルガードの台座部分が皮膚から浮いた状態では正しく注射ができなくなるので、投与が完了するまでは、皮膚に押し当てた力を緩めないよう注意してください。

6

薬液を注入する

補足事項 ②

投与確認窓から、プランジャーのゴム栓がそれ以上進まないことを確認してください。

反対の手でプランジャーを一定の力でゆっくり押し、通常20~30秒かけて薬液を全量注入します。

・時間をかけて注入することで、痛みが軽減されることもあります。
・投与が完了するまでは自己注射補助具が皮膚から浮かないよう注意してください。

7

注射部位から針を抜く

薬液を全量注入したことを確認した後に、注射針を抜きます。

・出血がある場合は、出血が止まるまでアルコール綿、ガーゼなどで軽く押さえてください。
・注射部位に絆創膏を貼ってください。

補足事項 ③ 手が大きい方の自己注射補助具の持ち方

自己注射補助具を持った際に、投与確認窓が指で隠れてしまったり、ニードルガード解除ボタンより下に手のひらや手首がかかってしまう方は、指先で自己注射補助具を持つことで打ちやすくなります。

・詳しくは、医療機関でのトレーニングの時に確認してください。

自己注射補助具の取りはずし方

1

ニードルガードを戻す

注射後、ニードルガード解除ボタンを押してニードルガードを戻します。

2

カバーを開く

3

シリンジを取りはずす

自己注射補助具の上部から注射筒を取りはずします。

・自己注射補助具をはずしたはずみで、指などを刺さないように注意してください。
・注射針に針カバーをつけないでください。(針刺し事故の他、針曲がりや針折れにつながる恐れがあります。)

廃棄の仕方 注射針とシリンジを廃棄する

注射針、注射筒の再利用はできません。自己注射補助具から取りはずした後は、専用の廃棄ボックスなどに廃棄してください。

・注射針は針カバーをつけずに廃棄してください。
・注射針は注射筒から取りはずさずに廃棄してください。
・廃棄物を入れた廃棄ボックスなどは、お子さまの手が届かない場所に保管してください。

アルコール綿などは家庭ゴミとして廃棄してください。

注射針とシリンジはそのまま廃棄ボックスなどに廃棄します。

自己注射補助具の保管方法

自己注射補助具は繰り返し使用します。使用後は、水で濡らした布やアルコール綿でふいて清潔に保管してください。アルコール綿などは家庭ごみとして廃棄してください。

ニードルガードを本体内部に押し入れロックされた状態で保管してください。

ご注意いただきたい症状(副作用)

ヒフデュラ®配合皮下注の投与期間中は、特に感染症およびショック、アナフィラキシーに注意してください。
以下のような症状があらわれたら、速やかに主治医または看護師にお知らせください。

感染症

  • かぜのような症状(発熱、のどの痛み、咳・痰、くしゃみ、鼻水)
  • 腹痛、下痢
  • 尿路感染
  • 皮膚のチクチクする痛み、水ぶくれを伴う赤い発疹(帯状疱疹)

ショック、アナフィラキシー

全身のかゆみ、蕁麻疹、喉のかゆみ、ふらつき、ドキドキする、息苦しいなどの症状がみられることがあります。

その他、以下の副作用があらわれることがあります。
体調の変化や気になる症状があらわれたら、主治医または看護師にご相談ください。

注射部位反応

注射部位が赤くなる、痛くなる、かゆくなる、発疹が出るなどの症状がみられることがあります。

過敏症反応

顔面浮腫、蕁麻疹が出るなどの症状がみられることがあります。

頭痛

疲労

浮動性めまい

悪心、嘔吐

リンパ球数減少

好中球数増加

発疹

アレルギー反応

JP-VDJCIDP-25-00764(2025年12月作成)